マカイバリ茶園 マカイバリ茶園

日本でもニュースになりましたが、6月13日にダージリン全体で大きなストライキが発生しました。ダージリン地方は西ベンガル州に属していますが、ダージリンの人々はネパール系の人が多く、ベンガル人とは文化や言葉も違います。彼らは過去にもゴルカランド(グルカの土地という意味)という独立した州を求めて頻繁にストライキを起こしてきました。
今回は、西ベンガル州政府が学校での公用語にネパール語の教育を廃止して、ベンガル語を強制しようとしたことに端を発しています。暴動まで起き、ストライキはまだ続いています。先日、西ベンガル州政府と西ベンガル州からの独立を求めているゴルカ人民解放戦線(GJM)の間で話し合いがもたれましたが、決裂に終わりました。6月13日に発生したストライキからもう7週間以上も過ぎていますが、全く解決の糸口が見えていません。過去最悪の状況です。

マカイバリ茶園からの情報では、茶畑も茶摘みがされていないのでジャングルのようになっているとのこと。とても悲しいニュースです。ラジャ・バナジー氏は3月に自宅が全焼してしまい、車で1時間ほど山をおりたシリグリという街でアパートを借りて生活をしています。ラジャ・バナジー氏も今回のストライキで、マカイバリ茶園に行くことができません。

ダージリン ストライキ
ダージリンの街のいたるところにみられるゴルカランドの旗。
ダージリン ストライキ
ゴルカランド独立運動のポスター。
ラジャ・バナジー氏からのメッセージです。

All Darjeeling gardens have been closed since June 13th as well as all establishments schools / hotels / shops / government offices / markets / transportation. Strike for Gorkhaland has entered 36day today and no sign of abating - it will be a long hot sultry summer of pain spilling over with monsoonal tears - stakeholders like me are the worst sufferers.

すべてのダージリンの茶園は6月13日から閉鎖され、すべての学校、ホテル、お店、政府系事務所、マーケット、交通機関も閉鎖されています。ゴルカランドによるストライキは今日で36日目を迎えましたが、解決の兆しが見えません。私のような茶園の関係者は最も苦しい心境で、長く暑い夏をモンスーンのような涙をもってこらえています。

茶園のオーナーとして、ベンガル人でもあるラジャ・バナジー氏は今回の騒動では標的になります。何度も危険な目にもあってきました。しかし、彼は怯むことなく人々と対話を重ねてきました。民族的、政治的な問題は複雑です。

幸いなことに6月13日前に茶摘みされ、コルカタに出荷されたシルバーティップスのみが無事に日本に届きました。しかし、10kgという少量です。残りのシルバーティップス、ヴィンテージ・マスカテル、クラシックはストライキが終了次第、入荷予定ですが、まだいつ入荷するかは未定です。

一日も早くにダージリンに平穏な生活が戻ることを祈ってやみません。

ダージリン マカイバリ茶園
ダージリン マカイバリ茶園
ダージリン マカイバリ茶園
6月13日までは茶園主ラジャ・バナジー氏は毎日、茶園に足を運びセカンドフラッシュの紅茶づくりに専念していました。